親を誰かと比較したり、点数をつけたりすることはできませんが、敢えて点数をつけるとすれば、僕の親は満点だと思います。
僕は、ついつい自分のことより我が子のことを思ってしまいます。息子達にはいつも笑顔でいてほしいと思います。過保護になったり過大な期待をかけたりしないように心がけ、子供自身のペースで成長していってほしいと願っています。でも、気がつくと声を荒げていることもしばしばです。
僕が幼少の頃、夕方に母が帰ってくると、タバコ臭い仕事着のまま、何はさておき一番最初に僕と妹のところへやってきました。そして、抱きしめて顔をすり寄せてくれたことを思い出します。家で退屈していると、父が仕事の合間にやってきて、配達先へ連れて行ってくれました。家にいる時の父とは違う、仕事をしている時の父と一緒にいるのは、とてもワクワクしました。
親の愛情は、子供を持って初めて実感しました。さらに、自分が幼い時に両親が今の僕と同じように我が子に接してくれていたことを思い出し、親の愛情というものを再確認しました。
それで、なぜ自分の親が満点なのかというと、僕にそんな気持ちや感情をちゃんと伝えてくれたからです。親の愛情を感じ、表現できる人間にしてくれたからです。当たり前のことかもしれませんが、僕から見ればありがたいことです。
今は両親と反目することが多く、こんなことは面と向かって言えません。もしかしたら、どちらかが生きている間には伝えられないかもしれません。それでも、本能とは違う、親が子に対して感じたり表現したりする基本的な感情は、しっかりと受け継がれているようです。