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再生産可能な資源「バイオマス」
 持続的な生き方をするということ。それは、地球上の資源の限界性を知り、その限界を越えない範囲で住まい方を組み立てることに他なりません。

選択肢1:延命措置
 選択肢の1つとして、いずれはなくなってしまう資源を大切に使っていくという方法が挙げられます。例えば、化石燃料や鉱物などを全世界で分け合いながら、チビチビ使っていくというイメージです。大切に使えば、数百年は持ちこたえることができるのかもしれません。しかし、それは資源枯渇を先延ばしにした「延命措置」でしかなく、いずれはなくなってしまうことは避けられません。
 さらに、化石燃料を使用することにより、地下に固定されている二酸化炭素を空中にばらまいてしまいます。これは、地球の温暖化の直接的で最大の原因であると考えられます。

選択肢2:太陽エネルギー
 それでは、地球で永続的かつ汚染のない(少ない)エネルギー源は何でしょう?前の記事で、それは太陽エネルギーであると書きました。太陽の光や熱は勿論のこと、風力、水力(水の蒸散と降雨、流水)、植物の生長に端を発する生態系や環境の形成など、太陽光によって起こる現象全てが広い意味で太陽エネルギーに該当します。
 計算したわけではないのでいい加減なことは言えませんが、地球に到達する太陽光を無駄なくエネルギーに変換することができるとしたら、現在の消費量をはるかに上回るエネルギー量になると推測しています。つまり、太陽がある間は無尽蔵のエネルギーととらえることができます。
 ところで、太陽が寿命を迎えた後については、地球外への旅立ちを考える必要があります。その時には人間や生物という枠を越えた進化が迫られるのかもしれません。これは非常に興味深いテーマですが、ここでは100年先に絞って話を進めることにしましょう。

バイオマスへの期待
 太陽エネルギーのうち、多様性と可能性が見いだせるのはバイオマスではないかと考えています。バイオマスとは、生物体、あるいは生物体の量と表現することができます。現在、様々なエネルギー化技術が開発されています。その一端を挙げてみましょう。ブラジルでは、サトウキビから抽出されたエタノールが車の燃料としてかなり実用化されています。日本では、ナタネも燃料として期待されているところです。木質系では、ボイラーで燃焼して発電する技術、ガス化する技術、メタノール生成する技術などが追求されています。身近なところでは、薪ストーブの見直しも進んでいるところです。田舎では、風呂を薪でたいている世帯も多く残っています。
 化石燃料だけにとどまらず、木材などの燃焼も二酸化炭素をばらまくのではないかという指摘もあります。しかし、バイオマスによって発生する二酸化炭素は、生きている植物が吸収する量を上回ることはなく、大気中に二酸化炭素が増加し続けることはありません(「カーボンニュートラル」)。

田畑森林の新たな定義 -農林業から「エネルギー業」へ-
 持続的な生き方を目指すのであれば、食糧やエネルギーの問題に本気で着手する必要があります。バイオマスエネルギーについて考えた時、サトウキビ畑や山林が必要になります。これまで、田畑は食糧を生産するところであり、森林は建築用材、紙、生活用品(割り箸など)を生産するところだったのですが、これからはエネルギーを育む現場でもあります。農林地に新たな定義を与えて「エネルギーファーム」とし、食糧や資材の生産という従来型の農林業から脱却し、「エネルギー業」なるものを展開していく将来像を描くこともできます。
 目を日本に向けてみましょう。日本の森林率は約7割。我々の先祖は、長年にわたってこの森林ととも生きてきました。しかし、高度経済成長期以降は大半の山が放置されたままであり、農地でも耕作放棄地が出つつあります。森林との関わり方や知恵も消えようとしています。今一度、エネルギー生産という観点で命を吹き込んでいくことで、持続的な生き方の大きな足がかりができると考えています。

 日本のエネルギー自給率は4%。海外からの点滴パイプが外れたら即死です。しかも、天変地異や情勢悪化で簡単に外れてしまう危険をはらんでいます。国を挙げて、この事実をもっと真剣に考えるべきなのではないかと痛感しています。
by senang | 2006-05-10 12:33 | 【1】限りある資源
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