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飼育
 飼育。元来それは、生きる糧として人間が他の動物を育てることです。人間が生きるプロセスにおいて、動物との関係は抜きにして語ることはできません。広義の意味で地球とつきあう方法とも言えるでしょう。
 飼育とは、人間が動物の生き方を意図的にコントロールするということになります。直接的には、自分達が食べるために飼う場合もあれば、動物の生存を人間の活動に組み込むために飼う場合もあります。

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 子豚がギッシリ詰め込まれたトラックに出くわしました。これから太らされて食べられるという運命が見えてしまっています。僕自身、豚肉を全く食べないわけではなく、食用家畜の飼育がなければ人間の生活も維持できないと思いますが、子豚がひしめき合っているトラックには少しゾッとしてしまいました。反面、自分が食べているものがどこで・どうやって生産(飼育)されているのかを知ることは、とても重要なことだと感じました。

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 日本ではアイガモ農法がここ数年注目されていますが、バリ島ではかなり古くからアヒルを田んぼに投入しています。刷り込みの習性を活用し、アヒル使い(農家?)は棒の先につけた布を振ってアヒルの群れを操ります。朝、アヒル軍団はおじさんと一緒に田んぼに出勤して、夕方に家へ帰ります。引退したアヒルは・・・ やっぱり食べられるのでしょうね。

 動物達との間に、生まれる、育てる、ともに働くといった生きるうえでの共同があり、最終的には食べる・食べられるといった命のやり取りが成立している暮らしができれば素晴らしいと思います。人間が直接的に他の動物に食べられるという可能性は全くないわけではありません。間接的には、死んで土に返り、その土から生えた木や草に実が成り、動物達の食料となることもあり得ます。そのような循環が当たり前に受け入れられるような系を考えてみたいと思います。
by senang | 2006-01-04 10:00 | 【0】センシブルワールド
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