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祝! 人口減社会
05年の出生率は1・25 厚労省の人口動態統計(共同通信 2006年6月1日)
<人口動態統計>出生率1.25、さらに低下(毎日新聞 2006年6月1日)
日本の人口、今年から自然減…予測より2年早く(読売新聞 2005年12月20日)

 これらの記事を凄く大雑把に要約すると、出生数を死亡数が上回り、今後は人口の自然減による「人口減社会」に突入するというものです。出世率の低下が、そのことに拍車をかけています。
 人口減少社会の影響としては、国の経済力低下、社会保障制度の維持が難しくなるなど、年金、医療、介護制度などの分野で問題が生じるとあります。
 また、1899年以来の統計で、人口が自然減となるのは始めてとありました。つまり、この100年あまりの間、人間は増え続けてきたということです。統計が始まって以来ということですので、少なくともデータで立証できるのは100年ちょっとということになります。
 この度の人口減少以前に、40年くらい前に始まった高度経済成長期の影響により、人口の都市部への流動が進みました。経済力低下や社会保障制度の維持が難しくなるより先に、地域の活力が低下しているという「叫び」が過疎地域の枕詞となっています。

 人口減少はそんなに嘆くべきことでしょうか?
 そもそも、今の人口が多すぎるのです。100年前、つまり明治時代頃から、日本の人口は加速度的に増えました。それが今年で頭打ちになったに過ぎません。
 これからは、100年前の水準に戻していこうという発想の方が必要なはずです。拡大志向はそろそろ終わりにして、少ない人口でより良い社会をつくるという持続路線を主要な選択肢に組み込むことが大事です。
 だいいち、化石燃料を使わないとすると、今の人口では多すぎるわけです。人間を今の10分の1くらいにしなければ、閉鎖型循環系である地球のエネルギーフローの中ではやっていけないわけです。このあたりの考え方については、松井孝典著「宇宙人としての生き方―アストロバイオロジーへの招待―」を参照ください。

 局所的・過渡期的に経済力が低下したとしても、社会保障制度に問題があったとしても、しっかりと受け入れましょう。多少の痛みは伴うかもしれません。でもそれは、長い目で見れば必要なことですし、人類にとってはむしろ必要な道だと思います。地球規模の視野を持った時、そう感じることができると思います。
by senang | 2005-12-20 20:41 | 【0】センシブルワールド
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