<   2007年 08月 ( 7 )   > この月の画像一覧
体は水の循環でできていることを実感する
 昨年までに比べて、今年の夏は外での作業が格段に増えました。最近は、炎天下で家の周りの草刈りや薪づくりや社会実験での調査などを行っています。腕や顔など、外に露出している体の部分は、日に焼けてすっかり黒くなりました。服を脱いだら、上半身はパンダのようです。
 暑い時期ですので、たくさん汗をかきます。その分、たくさん水分を取ります。1日に飲む水の量は、2リットル近くになることもあります。水が体から出て行き、出尽くしたところで補給することによって再び全身に水がしみわたる感覚を味わっています。飲んだ直後から再び汗が噴き出します。体は水の循環によってできているんだなぁということを実感します。
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by senang | 2007-08-20 15:30 | 【2】環境との対話
ドボーン!
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 ドボーン!と、岩の上から勢いよく淵に向かって飛び込む子供たち。Yエリアの踏査の途中で素晴らしい川遊びの場所を発見しました。このあたりの人はみんな、夏になるとここに飛び込んで遊んだとのこと。

 絵に描いたような飛び込みスポットですが、実際にはこのような場所はなかなかありません。ガイドブックにも載っていなければ案内看板もない、地元の人のみぞ知る秘密の場所です。
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by senang | 2007-08-19 01:32 | 【3】調査
古民家の見立て
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 Yエリアで空き家調査を実施したことは以前の記事でお伝えしたとおりです。今回は、空き家を含めた古民家がどれだけ使えるのかを考えるため、専門家に見立てをしていただきました。

 サンプルは写真の家。元々は農家の家屋で、現在は物置として使っています。約200年前に建てられたものだとのことですが、正確に知っている人は存在していません。家の所有者も、ずっとここにあったことを知るのみで、正確な伝承は受けていないとのことです。
 元は茅葺き屋根でしたが、数十年前に解体してトタンにしました。土壁も崩れてきているので、トタンで保護しています。

 素人目に見て、内部の梁にはつっかい棒がたくさん組まれているため、傾きつつあるのかなと想像しました。床板が抜けているところや、壁の中の竹組がむきだしになっているところもありました。補修をするとなると、かなりの費用と手間がかかりそうです。もっとも、どのような使い方をするのかによって補修の仕方も変わってきますので、使用可能かどうかがよくわからなくなってきました。

 続いて、一級建築士の方に解説をいただきながら、見立てを行っていきました。
 一般的に、家が傷むのは「腰より下」からとのとこです。基礎との接点も重要です。この家の場合、土台は基礎石が置かれているのみで、そこに柱が置かれて横木が渡されていました。地面に近いところにある柱の下部や横木は腐食しており、頑丈とは言い難いものがあります。
 藁屋根を支えていたため、梁には太い材が使われています。しかし、梁の重みを腐食した柱が受け止めている状況であるため、とても危険です。幸い、藁屋根からトタンに変えたことで梁から上の重量が軽くなり、今のところは何とか支えられています。

 建物の強度の面から、柱に問題があるという指摘があり、「直すより建てた方が早くて安い」との結論に達しました。どうしても使うのであれば、一旦解体して柱を入れ替えたうえで梁や屋根を組み直す作業が必要になるとのこと。
 今回の見立てで、空き家や古民家の活用については、生活まわりの事項や内装以前に、安全性(骨組み)が重要であることを学びました。
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by senang | 2007-08-19 01:17 | 【3】調査
絶景かな
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 Yエリアにある農地です。写真の手前から茂みに入る直前まで、6筆が段々に連なっています。眺望が良く、山並みのむこうには遠く海が見えるとのこと。夜はイカ釣り船の漁り火も見えるそうです。
 農地の脇に、一人暮らしのおばあちゃんがぽつんと住んでいます。元々は稲作をしていましたが、10年くらい前にやめました。放置しておくとすぐに林になってしまうため、毎年2回の草刈りを欠かさず、農地としての形を維持しています。高齢のおばあちゃんが1人で広い面積の草を刈ってきたご苦労は、並大抵のものではないとお察しします。

 この度、この場所を借りて活動を展開することといたしました。

 かつては近くの沢から取水し、用水路が水田の脇を走っていました。今でも溝は掃除すれば使用可能ですが、水源となる沢の水がほとんどありません。沢は枯れ川のような状態で、ほんのわずかの水がところどころにチョロチョロと流れている程度です。水田として復活させるには水が足らず、他の作物をつくったり動物を飼ったりするとしても、少量の水ではできることが限られてしまいます。
 どのような使い方が可能か、もう少し考えてみたいと思います。景色がとても良いので、風景を活かした完全予約制のカフェやレストランなどもしてみたいところです。山奥の奥の奥で時間が止まったかのような感覚に包まれながら、誰にも邪魔されずに緑の絨毯の上でお茶ができると最高ですね。

 そんな夢を膨らませつつ、まずはレンジャーが周辺環境の整備や草刈りに着手する予定です。
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by senang | 2007-08-19 00:38 | 【3】プロジェクト
限界集落に生きることを楽しむ
 昨日はHエリアの集落にお邪魔しました。ちょうどお盆ということもあり、帰省者を交えた交流会が催されていました。この交流会、「ビール会」という立派なサブタイトルがついており、大勢(とは言っても10戸しかない)が集まり、ワイワイとやっておりました。
 ここは限界集落の1つです。しかし、住んでいる人も帰省している人も、やたらと明るくてフレンドリーです。「もうダメだ、限界だ・・・」という空気はありません。サルやイノシシから寝ずに農地を守ることも含め、「ここで生きていることを楽しんでいる」という実感が伝わってきました。

 みんなのビールが進むにつれ、前向きな話が飛び出します。秋には数年ぶりの出身者会を開催しよう、小学校の子供を呼んで芋掘り大会をしよう、耕作放棄地(下の写真)に火入れをしよう、そこへ花桃を植えようなど、積極的なプランがどんどん出てきます。
 集落最後の子供だった方は今や50歳代。その方から後に子供は生まれていません。正確には、子供を産む世代が数十年前に途絶えてしまいました。集落から都会へ出て行った方は、戻ってきて住む可能性は限りなく低いというのが実情です。残った高齢者の元気があと5年は続くかもしれませんが、このまま推移すれば10年くらい先には急激に人や家がなくなってしまうと予測できます。

 様々な状況を重ね合わせつつ、限界集落に生きることを楽しむ。意識のうえでも実態においても、そうでなければ活性化などという言葉は上滑りしてしまいます。これから本格化してくる社会実験においても、中途半端に集落をかきまぜるのではなく、そこに住む人とともに考えたり感じたり行動したりすることが何よりも重要だと実感しました。

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by senang | 2007-08-16 23:08 | 【3】そこに住む人々
里山はブームなのか? -レンジャーの話から-
 今日、レンジャーの1人と話しました。彼女は、大学生の時に里山保全団体に関する調査を行っています。調査の一環として、どんな人が里山保全活動に関わっているのかについて調べたところ、次のような傾向が見えてきたとのことです。

 「里山を守ろう」という意向を持って参加している人は、大半が都市住民である。しかも、かなりイメージに左右されており、必ずしも「里山とは何か」「なぜ保全が必要か」ということを理解しているわけではない。
 在住地付近の里山が荒れていてもあまり関心はなく、メジャーなところ、きれいに手入れされているところ、インターネットなどで情報が入手しやすいところに興味を持ち、そこを守りたいという意識があるようだ。
 今、団塊の世代の大量退職と時期を同じくして、里山は一種のブームになっている。


 こんな話を聞きながら、僕は次のように感じました。

 農地や里山を復活したり、空き家を補修したりという作業を呼びかけると、それなりに反応はあるのかもしれません。しかし、それが名も知らぬ辺境の地の限界集落で実施するということになると、やはり関心は薄れるのかもしれません。また、ブームであれば、熱気が冷めると里山に関わりたいと思う人が少なくなるのかもしれません。

 ネームバリューやブームで里山保全に関わる人は、どちらかと言えば来てくれなくてもよいと思っていました。しかし、里山に対する一般的な関心がこのような傾向であり、大衆を巻き込んだ社会システムの変換に着手するのであれば、ここを出発点にしなければならないという状況にあります。また、きっかけはどうであれ、来たことでその人や地域にとって何かの変化が起こったり、百聞は一見に如かずでイメージがガラリと変わるのであれば、それはそれで良いのかもしれません。

 話をしてくれたレンジャーは、大阪からの参加で1週間滞在します。その間に、都市住民と限界集落でどのような作業を組み立てることがベストなのか、じっくり考えてもらう予定です。
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by senang | 2007-08-13 19:18 | 【3】スタッフ
空き家調査
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 真夏日の下、1週間かけてY自治区の空き家を調査しました。社会実験の記念すべきスタートであり、レンジャーのデビューでもあります。
 埋もれた資源、捨てられた資源、使える資源を探し出し、これからの資源自給を考える基礎にしようという趣旨の調査です。空き家だけではなく、使われていない農地や山もチェックしながら、集落内を歩き回りました。

 廃墟となって荒れ果てている家、まるで人が住んでいるかのようにきれいにしている家、年に何回か誰かが訪れる家など、一口に空き家と言っても状態は様々です。さらに、空き家の様相から、関係者がどのように管理しているのか、主がいなくなった時はどのような状況にあったのかなどがよくわかります。
 例えば、放置して数十年が経過している家がありました。地図には載っているのですが、道路から家に至る私道が木で覆われてしまって入り口がわかりません。歩き回ってようやく道の入り口を発見し、藪をかき分けて前進します。途中で舗装道路を割ってタケノコが頭を出しています。何とか家の前にたどり着くと、周辺はイノシシ天国。あちらこちらに掘り返した痕跡があります。家の中はグチャグチャで、布団とマンガと使用不可能となった電気製品が散乱し、使えるものなのかゴミなのかも判別できません。

 空き家の使い方としては次のようなプランを持っています。
  都市と農山村との交流拠点にして、宿泊や滞在できるようにしよう
  農林地の資源を使う際にレンジャーの前線基地にしよう
  このあたりを気に入って住みたいという方がいれば、住宅として復活させよう

 勿論、いずれの家も即入居できるという状態ではありません。物件の状態はピンからキリまであります。所有者や管理者との交渉もしなければなりません。そもそも、貸してもらえるかどうかの確認もこれからです。
 今回の調査では、ひとまずは空き家がどこにどれだけあるのかということを把握しました。それで実感したことは、使える状態にするにはかなり手を加えなければならないということです。空き家復活作業も資源の自給・活用プロジェクトの1つとして、レンジャーとともに手がけてみたいと思います。
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by senang | 2007-08-13 18:58 | 【3】調査