古民家の見立て
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 Yエリアで空き家調査を実施したことは以前の記事でお伝えしたとおりです。今回は、空き家を含めた古民家がどれだけ使えるのかを考えるため、専門家に見立てをしていただきました。

 サンプルは写真の家。元々は農家の家屋で、現在は物置として使っています。約200年前に建てられたものだとのことですが、正確に知っている人は存在していません。家の所有者も、ずっとここにあったことを知るのみで、正確な伝承は受けていないとのことです。
 元は茅葺き屋根でしたが、数十年前に解体してトタンにしました。土壁も崩れてきているので、トタンで保護しています。

 素人目に見て、内部の梁にはつっかい棒がたくさん組まれているため、傾きつつあるのかなと想像しました。床板が抜けているところや、壁の中の竹組がむきだしになっているところもありました。補修をするとなると、かなりの費用と手間がかかりそうです。もっとも、どのような使い方をするのかによって補修の仕方も変わってきますので、使用可能かどうかがよくわからなくなってきました。

 続いて、一級建築士の方に解説をいただきながら、見立てを行っていきました。
 一般的に、家が傷むのは「腰より下」からとのとこです。基礎との接点も重要です。この家の場合、土台は基礎石が置かれているのみで、そこに柱が置かれて横木が渡されていました。地面に近いところにある柱の下部や横木は腐食しており、頑丈とは言い難いものがあります。
 藁屋根を支えていたため、梁には太い材が使われています。しかし、梁の重みを腐食した柱が受け止めている状況であるため、とても危険です。幸い、藁屋根からトタンに変えたことで梁から上の重量が軽くなり、今のところは何とか支えられています。

 建物の強度の面から、柱に問題があるという指摘があり、「直すより建てた方が早くて安い」との結論に達しました。どうしても使うのであれば、一旦解体して柱を入れ替えたうえで梁や屋根を組み直す作業が必要になるとのこと。
 今回の見立てで、空き家や古民家の活用については、生活まわりの事項や内装以前に、安全性(骨組み)が重要であることを学びました。
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by senang | 2007-08-19 01:17 | 【3】調査
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