地震、雷、雨、マムシ
 先日、4人で登山道の草刈りを行いました。ちょうど新潟県中越沖地震が発生した日です。大型の台風が通り過ぎた直後でもあり、雨の勢いは衰えていないため、びしょ濡れになりながらの作業です。雨合羽を着ていても、隙間から入ってくる雨と汗と蒸気のために服が濡れてしまい、まるで立っていながら水泳をしているような状況でした。休憩時になっても、腰を落ち着けることができず、何かを食べるわけにもいかず、山道に突っ立ったまま数分間ぼーっとするだけす。
 昼時間にちょうど土砂降りとなり、弁当を広げることもできません。しょうがないので、やはり突っ立ったままで雨の勢いが衰えるのを待ちます。しかし、雨合羽をしたたる雨をうつむき加減で見ているより、少しでも作業をしている方が気分的には楽です。休憩もそこそこに作業を再開しました。

 そうこうしていると、今度は雷が鳴り始めました。その時は山の頂上付近にいたので、すぐ真上で雷が鳴っているように感じます。標高の高いところで聞く雷は迫力がありますね。閃光の後、ゴロゴロゴロ・・・ガラガラガラ・・・という音があっちからこっちへ駆けめぐり、サラウンド状態で響き渡ります。不意に閃光や大きな音があると思わず首をすくめてしまいますが、当然ながら効果はありません。金属製の機材を持って突っ立っている僕達は、「ここへ落ちてください」と言わんばかりの状況です。

 ヒヤヒヤしながらも作業が終盤近くにさしかかった時、先頭に立って山を下っていた僕の足下付近で何かが少しだけ動きました。立ち止まって目を凝らすと、登山道の真ん中に赤みがかったマムシがいます。枯れた葉と同化しており、動かなければ見分けがつかずに踏んでいたかもしれません。ヘビが大嫌いな僕は、反射的に「うわっ!」と声をあげてしまいました。
 待ってもどいてくれる様子がないため、草刈り機の先でマムシの周辺をカンカンと叩いてみました。それは逆効果だったようで、クルリとこちらへ向き直って頭をもたげます。それでも、気分を損ねずにどこかへ行ってくれるよう、草刈り機を振り回したり話しかけたりしていると、ゆっくりと動きながら山の斜面へ消えてくれました。

 作業が終わった後、一緒にいた人に顛末を話すと、「マムシは危ないから草刈り機で切ってしまえばいい」と言われました。確かに、麓まで歩いて数時間もかかるようなところで噛まれたら大変ですし、そのまま放置しておけば後続の人にもその危険は及びます。しかし、ヘビが嫌いな僕にとって、ヘビを切るのはとてつもなく嫌なことです。ヘビが嫌いでないとしても、切り捨てるようなことはしたくないというのが正直な気持ちです。

 この度はマムシ。去年はツキノワグマ。山では時として命の危険にさらされる動物に出会うこともあります。それは人間が生き物の生息圏を通ることによって起こる遭遇です。なので、行く先に彼らがいたとしても、こちらが遠回りをして、血を見るような衝突は避けたいと思います。
[PR]
by senang | 2007-07-18 11:43 | 【2】環境との対話
<< 限界集落から始まる自給国家の第一歩 コゲラの毛づくろい >>