あなたは生活レベルの低下に耐えられますか?
持続的な生き方へ移行する過程では、得るものもあれば失うものも多くあります。

化石燃料からの脱却がもたらす物質的充足度の低下
 まず、エネルギー効率の良い化石燃料を使わない方向へ進んでいくわけですから、あらゆる面で生産性が落ちます。大量の物資を運ぶ大型船が運行できなくなれば、長距離輸送が難しくなり、資源や物資の供給量が十分にできなくなります。つまり、物質的充足度が格段に低下します。
 物資が入らなくなると、日本はあっという間に困ったことになるでしょう。例えば、食糧自給率が4割ですから、単純計算すると6割が飢えるということになります。食糧や物資の争奪戦が国内で起こるかもしれません。
 次に、1日で地球の反対側まで行ける飛行機が航行できなくなれば、生活の速度(時間認識度)は緩慢になり、移動距離(空間認識度)は短くなります。時間と空間の認識度が狭まれば、第三次産業が主力である日本は労働力を消化しきれなくなるでしょう。職を失う者が溢れ、失業率が上昇し、経済危機が訪れることになります。「景気がちょっと上向いた」、「今は中国の勢いが凄い」などの近視眼的な舵取りをしていると、経済そのものが破綻してしまうでしょう。

持続的な生き方とは「物質的豊かさ」を捨てること
 持続的な生き方を実践すること。つまりそれは、今の水準の生活を維持できない(維持すべきではない)状況に正面から向き合うことでもあります。100年前の生活というほどではないと思いますが、物質的充足度に特化した「現代的快適生活」から距離を置くことが必要になります。
 そんな生き方を積極的にとらえれば、消費社会で至上とされてきた物質的豊かさを捨てることになります。持続的な生き方の第一歩は、捨てることや手放すことから始まると言えるのかもしれません。そして、物質的豊かさを手放せない者は滅び、物質的豊かさと引き替えに資源の持続を確保できた者が22世紀に生き残るのだと思います。

道を誤れば全人類的なカタストロフィに突入?
 「今の生活レベルを落とすのは無理だ!」と憤慨しちゃった人、「そんなに慌てた話ではない」とタカをくくっちゃった人、「誰かがやってくれるだろう」と他人に運命を預けちゃった人は、いずれ淘汰されてしまうことになると思います。これまでの経験から、当事者意識に薄く、せいぜいこの先20~30年くらいしか考えていない人が圧倒的大多数であることを思い知らされました。つまり、今、天変地異や情勢不安などで急激な転換に直面すると、大半の人間は滅んでしまうのかもしれません。あるいは、大半の人間に引きずられて、人類そのものが存続の危機に瀕してしまう状況も大いにあり得ます。その後は全人類的なカタストロフィが待ちかまえていて、おおよそ文明的生活とはほど遠い未来になる可能性も否定できません。
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by senang | 2006-05-15 23:06 | 【1】持続的な生き方
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