犬の世界
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 戌年です。「いぬ」といえば、狛犬、番犬、猟犬、愛玩犬、狂犬、町田町蔵など、人間に密着した生き物であることを連想します。

 僕は幼少の頃、犬が大嫌いでした。当時は、犬といえば放し飼いが多く、町の中で犬にでくわすこともかなりありました。そして、目が合うとどの犬も決まって追いかけてくるのです。僕はくるりとターンして全力疾走しますが、子供より犬の方が足は速く、すぐに追いつかれます。それでも走りまくります。路地を曲がり、また曲がり、犬がいなくなるまでとことん走りました。
 その時、感じました。言葉や顔に出さなくても、犬は相手が何を考えているのかわかるのではないか・・・と。追いかけられた経験から僕がビビッてしまうと、犬も調子に乗ってまた追いかけてくる。犬の間では「あいつ追いかけたら面白いぞ」という噂にもなっていたのかもしれません。
 僕の犬嫌いがなおったのは、小学校5年生の時に子犬を飼い始めたためです。生まれて間もない頃から育てていたら、犬嫌いがなおってしまいました。それどころか、近所の野良犬とも大の仲良しになってしまいました。
 仲良しになったのは良いのですが、僕を慕って家に犬たちがゾロゾロと集まるようになりました。餌付けしたわけではないのに、なぜか集まってくるのです。挙げ句の果てには、和洋様々な数十匹の犬が玄関先にたむろすることになってしまいました。その光景を見た近所の人は、さぞかし怖かったことでしょう。

 自分さえ変われば、生き物と通じ合うことができます。しかし、生き物の世界を人間の世界に引き込んでしまってはいけないと思います。僕の場合、幼なかったこと、無意識のうちに犬の世界に入っていたこととはいえ、結果的に犬も人間も困ることになってしまいました。
 僕が自然や生き物と一線を引き、関わり方について考えるようになったのは、そんなことがきっかけになっているのかもしれません。
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by senang | 2006-03-20 20:16 | 【0】センシブルワールド
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