脆い日本で、アリになるか?キリギリスのままでいるか?
 日本の食糧自給率は約40%。木材自給率は20%以下。エネルギー自給率に至っては、たったの4%! 個人的には、この状況だけでも十分に危機だと思います。加えて、現代社会の閉塞感、拝金主義の崩壊、環境問題、天変地異などを並べると、日本の存立基盤の脆さを思い知ります。

 もしも、お金の価値がなくなったら?
 もしも、自然災害で輸入が止まったら?
 もしも、国際情勢がより不安定になり、石油が高騰したり入手不可能になったりしたら?
 もしも、アメリカ産牛肉や中国産シイタケのように危険な食べ物がもっと蔓延がしたら?
 もしも、もしも・・・。

 この「もしも」は、杞憂ではなく、あり得ない話でもなく、いつ起こっても不思議ではない性質のものでしょう。

 僕は仕事柄、多くの方と話すことが多く、最近は機会があればこのような話を少しずつさせていただいています。時には大勢の前で話すこともあるため、反応の多様さもリアルにキャッチさせていただいております。
 大半の方には、「自分には関係のないこと」、「自分ではどうにもできない」として片づけられてしまうようです。「そんな大きなこと言われてもなぁ・・・」という感想もよくいただきます。僕が話す相手が悪いのか、場違いだったのか、話し方が下手なのか、とにかくあまり耳を傾けていただけないことが多いです。国の職員然り、県の職員然り、そのへんのおっちゃん然り。
 それでも、危機意識を持っている方もある程度いらっしゃることを感じます。それは漠然としたものですが、決して現状が良いと思ってはおらず、可能であれば変えていきたいという意識も伝わってきました。
 さながら、アリとキリギリスです。ただし、世の中にはキリギリスの数の方が圧倒的に多いのです。

 リアクションの種類にかかわらず共通していることは、対処するための方法論を持っていないということです。アリさん指向の方も、問題状況は理解できるものの、「では、どうするか?」という部分で思考停止してしまうようです。
 このような思考停止は、現在の方法論では問題状況を打開できないということの表れなのかもしれません。今の世の中、もう限界なわけです。右肩上がりの成長曲線を延長すればするほど、その先に未来はないのです。枠組みを変えて考えなければならないわけです。その枠組みの変更に頭と行動が対応できるかどうかとなると、より少ない人数に限られてしまうことでしょう。

 いずれにせよ、理屈の次には方法論が必要だと思います。どうすべきかがわかれば行動が興るかもしれません。行動の波が押し寄せれば、キリギリスもアリに転向するかもしれません。
 方法論は、世の中のシステムを変えるという大それたものではなくてもいいと思います。むしろ、自分にできることとして具体的で身近なものが提示されなければならないでしょう。草の根的な積み重ねの結果として、気づいたら世の中が変わっちゃってたということが理想です。
 そんな方法論の基軸となるのは、右肩上がりの成長曲線ではなく、横ばい平行線です。過去100年間にわたって本流とされてきた成長曲線を捨て去り、どうすれば安定した社会、持続的な社会をつくることができるのかにかかっています。人口、エネルギー、食糧を安定させ、文化、意識をより発展させるということが、今後100年にわたって理想的な社会となるはずです。
 そんな安定化社会や持続的社会が日本で実現できるとすれば、国土の7割を占める山林地帯です。そして、社会の核をつくっていくのは里地・里山地帯です。

 僕自身、まだまだ不充分で不勉強ですが、これから方法論の構築と実践に着手しようと思います。
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by senang | 2006-02-02 18:11 | 【0】センシブルワールド
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