生物はなぜ陸に上がったのか?
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 水が豊富にあり、そのほとりから木々が広がっている風景を見ると安心します。水と森は生物相の多様性と量的な豊かさを維持しています。このような風景に安心感を覚えるのは、古くから森の中で暮らしてきた本能が現代の人間にも息づいているからなのかもしれません。

 地球上の水の総量に対して、人間も含めて陸上の生き物が使うことのできる水はごくわずかです。そしてまた、水も環境容量を司る要素の1つです。つまり、地上の生き物の命綱はかなり細いということになります。
 ではなぜ、生物は海から陸へ上がったのでしょうか?そして、なぜ淡水に依存して生きるようになったのでしょうか?水のことだけを考えても、海の中の方が生きやすいと思います。また、海の中であれば縦横の空間を自在に使うことができます。海底にくっついていなくても、海水面に沿って生物相が分布できれば、地上より生存可能面積は広く、太陽エネルギーも得やすいでしょう。

 そんな進化の選択肢があってもよかったのではないかと思います。



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松尾嘉郎・奥薗壽子著「絵ときヒトの命を支える土」(社)農山漁村文化協会

 現在、地球には約4億立方kmの水がありますが、その97.5%は海水で、1.8%は氷です。したがって、地上と地中にある水は、空中に浮かぶ雲や水蒸気、それに植物や動物が体内の中に持っている命の水を加えても、残りの0.7%にしかなりません。
 さらに地上の生命が使える川や湖の水、それに植物の根や土の中の命が使う土壌水を合わせても、地球上の水のわずか0.01%しかないのです。
 (略)日本の降水量は、単位面積当たりでは、世界でもっとも多い国に属しており、年間降水量は約1,800mm、世界平均の2.5倍になっています。しかし、人口が多く、1人当たりの降水量にすると、世界平均の5分の1で、水資源の貧乏国なのです。また、急傾斜の多いわが国は、降水の大部分を海に流しています。
(12~13ページ)

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by senang | 2006-01-27 20:07 | 【0】センシブルワールド
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