過去40年の間に
 今の時代、どれくらいの日本人が、日本人としての特性を持っているのでしょうか?

 僕は、物事の考え方、暮らしの知恵、生き方(生き様)、作法、そして生態系との関わり方について、先人が連綿と踏襲してきたものが失われているのではないかと危惧しています。そして、それは思っている以上に壊滅的なのではないかと感じています。
 わかりやすくて近い過去で言えば、第二次世界大戦後から高度経済成長期にかけて日本社会は大きく変化しましたね。その頃を挙げて、古いものを捨てて新たな時代を築き上げてきたとプラスの評価をする方もいるのかもしれません。
 それでは、1960年代以降、日本人は何を手にしたのでしょう?快適さ?便利さ?コンビニが増えて便利になった一方で、サラリーマンの多くは狭い家に住んで定年までローンを抱えています。消費社会の代償として、環境問題やゴミ問題が発生しています。
 こうなるともう、高度経済成長期という名称は間違いです。誰の経済が高度化し、何が成長したのか、よくわかりませんので。

 ちょっと話がそれましたが・・・

 つまり、1960年代以降、日本の価値観は大きく変わってしまったのではないかと思うのです。そして、中でも大きな変化(というより喪失)が、日本人としての生き方ではないかと考えます。
 この40年間、人間でいえばおおよそ1世代。わずか1世代で価値観が変わり、多くのものが失われました。でもそれを復活させるには、40年以上、1世代以上のエネルギーを要します。

 自分には関係ないこと、面倒なことを考えないで済むのならハッピーですね。それは、現代的発想の象徴だと言えるでしょう。でも、そうなると子供の世代や子孫にそのしわ寄せが及ぶことは明白です。イマドキの大人って、そういうことを考えられないくらいレベルが低下しているのでしょうか...?

 子や孫の代が安心して暮らせる社会をつくることは、学費の心配をすることではありません。ましてや、良い会社に就職して安定した給料がもらえることでもありません。これから、そんなものはコケッとひっくり返ってしまう時代が来るでしょう。数年~十数年の時間スケールではなく、もっと先のことを考えてみてください。
 それはすなわち、自分が、子が、孫が生活している環境について考えることではないでしょうか。そして、子や孫のそのまた孫達が変わらず暮らせる社会や国をつくることにつながりはしないでしょうか。

 日本人は、自然のサイクルの中で生きてきました。生活規範や社会システムを自然に合わせてきたからこそ、何百年、何千年も生きることができたわけです。この40年間で、それがぶち壊しになりました。なので、これから現代の社会や価値観を見直して、「暮らしを取り戻す」ということを提案いたします。
 まだ遅くはないと思います。
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by senang | 2006-01-02 23:40 | 【0】センシブルワールド
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